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「残業ゼロを目指して」管理者は労働時間管理の対象ではない?

執筆:松島 紀三男(まつしま きみお) 公開:2017年3月27日(月)

私は最近「残業ゼロ」「残業削減」を研究テーマとして力を入れています。そのため「残業ゼロ」実現を目指して、それにまつわるいろいろなことを綴っています。お付き合いただければ幸いです。

 今回のテーマは、

「管理者は労働時間管理の対象ではないのか?」ということについてです。

 

「残業削減」というと労働時間管理を適正に進めることが大前提になりますが「私は管理職だから関係ない」と思っておられる方がいらっしゃいます。

管理職の場合、確かに「時間外労働」の管理、いわゆる「残業」および「残業手当」の対象にはなりませんが、深夜労働、有給休暇に対象になりますので注意しましょう。そのためには法律(「労働基準法」)を正しく理解、確認しておく必要があります。

 

「労働基準法」では、第41条において、次のように規定されています。

 

第41条 (労働時間等に関する規定の適用除外)

 

労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。

 

1.別表第1第6号(林業を除く。)又は第7号に掲げる事業に従事する者

 

2.事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者

 

3.監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの

 

 事業の種類にかかわらず「監督若しくは管理の地位にある者」又は「機密の 事務を取り扱う者」に該当する者でも、深夜労働に関する規定、 年次有給休暇に関する規定は除外されていません。

すなわち、管理職の場合、残業手当はつかないけれど「深夜の割増賃金」の対象にはなるということです。また「有休休暇」もきちんと取得できるし、取得する必要があるということです。

 

37条(割増賃金)

使用者が、午後10時から午前5時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後11時から午前6時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

 

39条(年次有給休暇)

使用者は、その雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない。

2 使用者は、1年6箇月以上継続勤務した労働者に対しては、雇入れの日から起算して6箇月を超えて継続勤務する日(以下「6箇月経過日」という。)から起算した継続勤務年数1年ごとに、前項の日数に、次の表の上欄に掲げる6箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ同表の下欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない。

 

なお、名目上は管理職とされていても、いわゆる「名ばかり管理職」に該当しないかどうかも重要な問題です。実態として管理職に相当しなければ、全ての労働時間管理の対象になるからです。この点はまた別の機会に述べることにしましょう。

 

さらに知りたい方(コンサルタントに連絡をとる)