【従業員幸福度について】
執筆:山本 明夫(やまもと あきお) 公開:
縁あって2017年8月に入社した山本明夫です。この会社に入る前は、地質調査系のコンサルタントで地震及び地震防災に関する仕事を42年間続けてまいりました。専門は応用地震学(技術士(総合技術監理、応用理学)及びPh.D.)ですが、現在、従業員幸福度調査等のお手伝いをさせていただいております。今回は、従業員幸福度の文献資料について調べてみました。
弊社、松島からの助言により、従業員幸福度の由来は、ブータン王国の国民総幸福量(GNH)であるとのことで、この指標の調査は2005年頃から行われ、2010年ごろに日本でも大きく報道され有名になりました。
その後、同様な指標は、国際連合の持続可能開発ソリューションネットワーク(Sustainable Development Solutions Network)より世界幸福度報告(world Happiness Report: 2012.4初回発行)として発表されています。
また、英国でも、独立系シンクタンクであるニュー・エコノミクス財団(NEF: New Economics Foundation)より地球幸福度指数(The Happy Planet Index: 2007年頃から提唱される)として発表されています。
これらの国ごとの幸福度の概念から、従業員満足度(employee satisfaction(ES))の概念をバックグラウンドにして、民間会社における従業員幸福度(employee happiness(EH))に発展してきたものと想像されます。
従業員幸福度(employee happiness(EH))については、国立情報学研究所(Nii)の日本の論文検索(CiNii)で検索したところ、発表されている論文はほとんどなく、一般的なweb検索で、「employee happiness index questionnaire」で調べたところ、英国のニュー・エコノミクス財団(NEF)系のコンサルタントのホームページが2~3社検索されました。米国のコンサルタントのホームページも数社ヒットしましたが、直接、employee happiness(EH)という言葉に当たるものはヒットせず、ほとんどemployee satisfaction(ES)という言葉に関連したものでした。
英国の上記コンサルタント、Happiness Works社(Hw社)にメールを出し、関連文献を紹介してもらったところ、以下のニュー・エコノミクス財団(NEF)のレポートでした。
a) http://neweconomics.org/2014/03/wellbeing-at-work/
Well-being at work -A review of the Literature-
また、上記とは別に、直接、従業員幸福度(employee happiness(EH))という指標ではありませんが、米国のIBM Smarter Workforce Instituteが、workhuman RESEARCH INSTITUTEと共同で、以下のレポートを出しています。
The Employee Experience Index
–A new global measure of a human workplace and its impact-
今後、a)、b)の文献を中心に従業員幸福度(employee happiness(EH))の概念等について調べを進めていきたいと思っており、機会があればこのコラムでも報告したいと思います。
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